熱海の街をMOA能会がある度に少しずつ歩いていると(といっても駅周辺が主だが)、どうしても「斜陽」といわれていることが頭をよぎる。
もちろん今でも駅は観光客で大変賑わっていて、旅館の旗を持った迎えの人やタクシーの車列が喧しい。
パッと見、そんなことはないだろうと思うだろうが。
昨年話題になった大型ホテル取り壊しの跡にマンションが建つとか建たないとか、今回再び行ってみると、そこは広々とした駐車場になっていた(多分これは取り合えずの措置だろう)。
その突き当りの斜壁面には、意図的なのかどうなのか、ホテルの元室内の壁跡が残されていて、異様な風景になっている。
これを取り壊すと斜面補強が必要になるためなのだろうか。
自分的には、格好の被写体として、嬉々として撮ってしまうのだが。
昨年、これを撮っていたら、海岸通にある観光案内所のおばちゃんに「因縁つけられるからやめた方がいいよ」と言われたものだ。
※工事現場などでは、よくガードマンとかに注意されたりする
駅周辺の食堂などには、昼食をとろうと観光客があたりをうろうろしている。
私も何度か蕎麦屋や食堂を利用したが、そこで感じるのは、非常に奇妙な、不思議な雰囲気だった。
もてなし、ホスピタリティ・・・あるんか? なんか変。
・大きい蕎麦屋なのに、先に代金を払わされる(駅蕎麦じゃあるまいに)
・店員がテーブルで新聞を読んでいる
・近所の知り合いが入り浸っていて、客をじろじろ見る
・店の前でおばちゃんが見張りをしている
・ところによっては、まずくて高い (かもしれない)
・古い色あせたポスターが貼りっぱなし
「いらっしゃいませ」。帰りには「またきてください」という気持ちが伝わってこない店が多い。
なんか、じとっとした空気の場所が多い。
最近はあきらめて、昼食はコンビニで済ませてしまっている。
全国に名の知れた温泉観光地にしては、がっかりさせられることが多い。
活気があるのは、干物などを売っている魚屋くらいだろうか。
高級ホテルや旅館などに客をDoor to Doorでごっそり持っていかれ、一から十までサービスが揃っている場所しかお客が行かないのだろうか。
海上花火も年に何回も行われ、有名な梅園もあり海岸のライトアップもやってみたり。話題づくり努力はしているが、商店街の元気がこんなに感じられないようでは、通常時のリピーターは少ないだろう。
最後のコマでパーフォレーションを切ってしまい期せずしてダブルイメージが出来上がった。