今回は、”大三における手の内”です。
”手の内”はその形、整え方だけでなく、以前の記事
そして、射法八節、”打ち起こし”~”大三”においての動作で”手の内”は、弓との位置関係が変化することも重要です。
詳説弓道 第1章射技詳説 22大三 4.大三における手の内 より
※詳説弓道では、”大三”について、他にも重要なポイントが述べられていますが、それらについては後日あらためて記事にすることにします
”大三における手の内は、図1のように拇指根を内竹右角にあて、手掌の天文すじが外角の左角にあるように整える。”
”したがって、この手の内ができるように、弓把の太さを調整しなくてはならない。”
これは、上記の以前の記事と同じ”握り”についてですが、詳説弓道では、弓手手の内がどう影響されるのかの視点から述べています。図2参照
図2a.のように太すぎる握りでは、外竹に天文筋に届かない、拇と中指を付られなかったりします。
図2b.のように細過ぎる握りでは、弓が手の股の奥まで入って、拇指根が内竹角より前に出てしまい、また中指が拇指根に閊えて弓を押すことが困難になります。
”このとき、指の力の状態であるが、弓は手で握りしめるものではなく、”母指と人差指で挟むもの”といえる。”
”握りしめが、さらに強くなると指まで曲がり、母指第一関節が浮きあがったり、中指を強く握るようにもなり、手先のみの射技ともなる。”
※この説明図は省略
次に手の内と手首の関係です。
”図3a.のように弓幹に対してまわしてしまうと、弓への捻りが生ぜず、的中を望めないのみか、頬や腕を弦ではらう原因となる”
”(図3b.が標準であるべきなのに、図3c.のように控えすぎるのも、左手全体の押す力を弱くする)。”
”今村鯉三郎範士著「弓執る心」四、正面打起こしについて (三)手の内について”で”橈骨(とうこつ)の延長上に拇指根が一直線になる”と説明されています。図1参照
詳説弓道に戻って。
”この大三での手の内の形および力の状態が、射の成否に重大な影響を与える。”
”以後において修正ができないことからも、十分注意しなければならない。”
”高度の修練を必要とする点である。”
※私の手元にある「詳説弓道」は四版とかなり古いものなので、写真の印刷品質があまり良くなく少し不明瞭です
近年に重版された同書では、写真の印刷品質は改善され良くなっています
このように、良い手の内を作ろうと頑張っても、握りが合ってないと大変難しくなってします。
また、せっかく良い手の内ができているとしても、”大三”で手首の控え方を間違えれば台なしになってしまいます。
”大三”を止めずにそのままスルスルと”引分け”に行ってしまう人がいますが、このようなことが確認できていない、する気が無いのだと思います。
”大三”では”以後において修正ができない~”とあるように、次第に弓力が増してくる中で、”手の内”だけでなく、妻手”取懸け”も修正はできない状態になりますので、要確認です。