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弓の稽古 15センチ

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今記事は小ネタです。基本です。

弓と弦の間隔(握り皮上端と弦で計測)、弓把(きゅうは)ですが、およそ15cmとされています。
今更ですが、これは結構重要です。
※弓によって、弓杷は若干違うのかもしれませんが、15cmが基準だと考えていいと思います
弓把が少しでも落ちると(0.5cm程度でも)、途端に的中率が悪くなったります。
的中しなくなって、気が付いて直すと、的中が復活したりします。

弓杷の変化は、取り懸けの時に矢羽の位置に注意していると気づき易いと思います。
弓射時以外のチェックは、よくやるのが、親指を伸ばした拳(約15cmになる)で間隔を測ったり、弓の末弭(うらはず)側の上関板と弦の間隔を覚えておくことです。
弓把が低いと手首に弦が当たったりする事もありますし、極端な例では、離れの瞬間に弓が裏返しになってしまい、弓を傷めますし危険です。
それに低いまま弓を引いていると、弦音も悪く、弓の上関板に弦が当たり過ぎ、しだいに弦の繊維が少しずつ切れて、弦がそこから切れやすくなります。
逆に弓把を高過ぎにしていると、矢勢が悪くなるようです。弓にも多少ですが余計な張力負担をかける事になるでしょう。

弓杷が落ちるのは、最初の調整時より弦が全体として長くなるためです。
長くなるのは、弦輪が動いて弦が引き出されている場合と、弦自体が伸びている場合があります。
たいていの場合、弦輪が動いているせいだと思います。
弦輪が動くと、弦が弓の中心線からずれるので修正が必要です。緩まない(動かない)弦輪の作り方もよく研究しておくべきです。
ちなみにですが、ギターの弦(スチール、ガットとも)は新しい弦はよく伸びるので、落ち着くまで、何度もチューニングします。
落ち着いた頃には、音程も安定し、音色、音伸びもよくなり、弾き心地も良くなります。
しかし長く使っていくうちに弦は伸びなくなりますが、切れやすくなり、音色も落ち音の伸びもなくなってきますので交換が必要になります。

弓の場合、弦の伸びは少ないと思います。
実際に弦が伸びている場合、中仕掛けの矢筈の位置が上がっていくようになると思います。
また弓の強さに比較して弦の号数が低いと伸びやすいかもしれません。

弓杷は、基本常識レベルの事ですが、これを無頓着にしていると、射技上達の妨げになると思います。

by tin_box | 2020-03-31 23:01 | ブリキ的生活 | Comments(0)
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