ピンホールカメラと写真をカメラに疎い知り合いに見せたところ、「じゃ。レンズって何?いらいんじゃないの」ときた。
一瞬答えに詰まってしまった。
実際、絶対にそんなわけはないのだが、明確な答えがすぐには思いつかなかった。
レンズは光を集めて明るくしてピントのよい写真ができるとか、露光時間が一瞬ですむとか、いやいや後から考えれば、もっとよい理由がいくらでもあっただろうに。
まあ、そのレンズ不要論(?)といった事は部分的にしろ、結果のプリントを見る限り下手なレンズのカメラより上等かも知れず、一理あるものではあるし、自分も薄々どうなんかなと思っていたところも少しはあった。
自分的には、もう少し可能性をあたってみて(遊んでみて)、ピンホールカメラのポジション(結論)を出したかったのだが(そんな大層なものか?)。
デジタルのやたらとシャープな絵に慣れきってしまっていても、ピンホール写真のぼやっとした、それでいて芯のあるような(毛糸で描いたような)不思議な絵には、つい見入ってしまう。
それに撮る時も、ボール紙でできたカメラで勘でシャッターを操作する。
シンプルというか、原始的な操作。
カメラをしみじみ手にとって「このカメラはうんたらかんたら~」と言う部分もほとんどない。
あ、でもいろいろとデコする楽しみはある(今度はケースを作ってみようと企んでいる)。
なんだかんだ、自分で組み立てたカメラはかわいい。